「あ…。知りません。
っていうか、私、彼氏ができたから、もう海斗とかどうでもいいから‼︎」



早口でそうまくし立てた。



さっき思い出したけど、彼氏ができたということを話していなかった。



このまま、私は海斗のことが好きだって思われ続けるのは困る。



ちょうどよかった。



よかった。



ハズなのに…。


どうして、私の心は注射でも打たれたかのようにチクチクと痛むのだろう。



“海斗のことなんてどうでもいい。”



自分から出たその言葉は私の体をチクチクとさすようだ。