「ほら。」


そう言って差し出された手を握って、涙を拭いて立ち上がった。


「よし、付き合った記念にプリクラ撮ろうよ!」


繋いだ手をブンブン振りながら、そういうと、雄也は嬉しそうな顔をして頷いた。


そして、そのまま手をつないでゲームセンターへ行った。


「どれがいい?」



5、6台のプリクラ機の前で私は眉間に皺を寄せて、唸りながら雄也に問いかける。


中学時代はこんなの撮ったこともなかったけど、高校生になってからはれもんと珠璃としょっちゅう撮りに行ってる。


けど、機種を決めるのは常にれもんだから正直慣れてないんだよね。


しかし、男の雄也の方が私よりも慣れてないのは当たり前で、どれでもいいという答えしか返ってこない。