「ごめんなさい。」

ごめん。
それは私にとって1番重たくて、悲しい言葉。

だけど。

伝えなくちゃいけないから。

昼休み、さっさとご飯を終わらせて私は雄也と話すことにした。

そして今。

雄也は俯いていて、その表情はわからない。

「やっぱり、雄也のこと、友達以上には見れないの。」

それでも、冷酷な声色のまま私は続けた。

雄也が本気で私を好きでいてくれるなら、私はちゃんと断らないといけない。

「…わかった。じゃあ、これからも友達ってことだな?」

「え?うん。」

俯いたまま問いかけてくる。

そんなの当たり前じゃない。

そう思いながら軽く頷くと、その瞬間雄也は顔を上げた。

その顔は何故か輝いて見える。

え?

笑ってるんだけど。

「よしっ‼︎じゃー、俺、これから友達としてアピールしまくるから。
いいんだろ!友達だから。」

友達というところを強調して顔を近づけてきて雄也は笑った。

…そうきたか…。


心の中でそっと項垂れる。

だけど。

今の私と一緒なんだ。

雄也が言っていることは。

「あはは。私を惚れさせんのは大変だよ。とりあえず、頑張りな。」

苦笑いを浮かべてそう呟いた。