「んで、葉月はどおするの?雄也はああ見えて結構隠れファンいるよお。」

「どうするのって…。
私は他に好きな人いるもん。
断るよ。」

「へえ。そうなんだ。じゃなんでそんなに悩んでんの?」

「だってなんて言えばいいか…。
2人ならなんて言うんだよ。」

れもんは恋愛経験すっごく豊富。
次から次へと彼氏が変わっていく。

そういうとこ男好きとか影で文句言う女子もいるけど。

私はれもんのそういうとこサバサバしていていいと思うんだ。

珠璃は部活一筋で、彼氏なんて作らないけど。

バスケのチームメイトである男子とは意気投合していて、頼りになる姉御的存在らしく、恋愛相談も凄く受けている。

そんな2人ならどうやって返事するのか気になる。

「ええ‼︎勿論他に好きな人いるから無理っていうよお。違うの?」

「私は好きじゃないってバッサリ言うね
。」

やっぱ私たちは全員性格が違いすぎるみたい。

今のでよーく分かったよ。


「もういいよ。ありがと。
自分で考える。じゃあね。」

ため息をつきながら2人にそう呟いて私は教室のドアを開けた。