「だってっ…匡さんのこと考えたら…っ」

梨華はそう涙を止めようとする。

「止めないくていい…流せ。俺の分まで泣いてくれ。」

一翔はそういい梨華を強く抱きしめた。

「お前が黒蝶でよかった…。チームのために泣いてくれる女で…。
理想とは違ったけどな…。」

「り…そぅ…?」

「俺はずっとピンチを自分で乗り越えられる女を探してた。
守られるんじゃなくて、自分で自分を守る女。そんな女を探してた。」