一翔は何も言わずただ梨華を強く抱きしめた。

「一翔…私…一翔についてく…」

梨華はそう言った。

「私っ…一翔のそばにいるよ…?もう泣かない。
一翔と一緒にいる。いいよ…骨気を潰して。私大丈夫だょ…?」

梨華はそう目に涙を精一杯溜め言った。

「もう泣くじゃねぇかよ…。」

一翔はそう笑い梨華の涙を拭う。

「もう泣かないもんっ!!」

梨華はそういい笑顔になる。

「傷つくかもしんねぇぞ…?」

「いいよ…一翔と一緒なら傷ついても…。
私以上に匡さんのほうがもっと傷つく…」

「逃げ出したいって思うかもしんねぇぞ…?」

「逃げないよ。もう一翔からもこの龍蝶からも逃げない。」

「苦しいぞ…?」

「大丈夫。匡さんが苦しい…。」

梨華はそういい涙を流した。

「ほら…もう泣いてるじゃねぇかよ。」

一翔はそう笑う。