倉庫に帰っても一翔はなにも話さない。

それに匡まで深刻な顔をしている。

そんな二人をみんなが交互に見る。

「ねぇ、」

梨華が口を開く

二人は静かに顔を上げ梨華を見る。

「何があったかは知らないけど、
龍蝶の総長と副総長がそんな顔してたら皆心配するよ?」

「それに、一翔さっきのは何なの?なにを隠してるの?」

梨華はそう一翔に迫る。

「おかしいよ?」

「…梨華…」

一翔は泣きそうな顔で梨華を見上げる。

「…何があったの…?」

梨華は一翔の前に座り優しく聞く。

「俺が…俺がこの龍蝶をやめる。」

匡がそう言うと一翔は絶望に落ちたように頭を抱えた。