そこにあったのは自由に改造されているかわいそうなバイク達…。

「あれ…僕のバイク…」

そう浅緋が小さく言うとみんな一斉に浅緋のバイクを準備し始めた。

「どうぞ!!」

「ありがと…」

浅緋はそういいニコッと笑った。

「なんで…?」

「浅緋が泣くと面倒だから。」

一翔はそういい梨華にヘルメットを渡す。

「まぁ…可愛い顔してるよね…」

「よし。出発。」

一翔の掛け声で浅緋をはじめ幹部のみんなはバイクを走らせた。

梨華は一翔の後ろだけど…。

「風が気持ちいい…」

梨華は一翔の後ろに捕まって言う。

「寒くないか?」

「全然。なんか最初は怖かったけど今は大丈夫。」

「そうか。」

しばらく海岸沿いを走っていると人だかりで一翔は止まった。

「あ、一翔さん!!」

そう誰かがいい駆け寄ってきた。

「おう!じょう。わりぃこれ、いつもんとこ止めといて。」

一翔はそういいバイクから降りた。

「うっす。姫っすか?」

じょうと呼ばれた男は梨華をみて一歩下がった。

「これからな。」

一翔はそう行った。

「近藤 丞平(こんどう じょうへい)です。じょうって呼ばれてます。
一翔さんが率いる龍蝶の右腕やらせていただいている
絶蝶のトップです。」

丞平はそういい去った。

「右腕…なんかすごいね。」

「まぁな~」

そういい一翔は歩き始めた。