「ふぁーーー終わったー。
思ったより向かってくるやつが少なかったな....聖音大丈夫かなぁー」

愛璃好は平然とした顔で座っていた。
床よりも少し高い位置に
なぜ高いか。それは
肉塊の上に座っていたからだ

「それにしてもこいつら汚いな....
こんなやつらが薬売ってたのかよ....」

愛璃好は白い粉が入った袋を見つめる 

「それにしても聖音遅いな....
どこいってんだよ....」

ぽーん....
突然機会音が鳴る
それは愛璃好の連絡用無線機だった

「あ、聖音じゃん何してんの」

『す、すいません!!突然家の方に呼ばれたので先帰ります!お疲れ様でした!』

「え、ちょ、ほ、ほう....」
ぶちっ。

............

「ぐぁぁぁぁぁぁ!!!!
報告書は聖音の専門だろうがぁぁぁぁ
くっそ....帰ったら私が帰ったら私が書かなくちゃ....はぁ....」

愛璃好は死体の山から飛び降りる
そしてかなり気だるそうに
アジトの出口に向かった

「...え?」

愛璃好が突然立ち止まる
愛璃好が見たのは曲がり角から
少しなびいて見えた
うさぎの耳の形をしたピンクの物。

「ど、どうして....ま、待って!!」

愛璃好は我を忘れたように走り始める

「お願いだから....!間に合ってくれ....!」

角を曲がった先には


風が強く吹き込む
開いた窓しかなかった

「....な、なんで....今更あんな....
違う、きっと見間違いだ....
帰ろう....」

愛璃好のいつもの覇気はなくなり
暗い雰囲気のなかさっさと
自分のアジト....白軍に帰っていった