健也は無意識にルナに似ている者のそばにいることを。
気付かずにいた。

ルナに言われてようやく気付いた。


「お墓参り、ありがとう。
阿月にも会えてよかったわ」

「阿月のこと…知ってるのか?」

ルナは阿月の頭を撫でた。

「私がこの子を一人にしてしまった。
自分がされたことをしてしまった。
それが心残りだったの。
でも、健也と千秋がいてくれてよかった」

ルナの眼から一筋の涙がこぼれた。

「ごめんね…寂しい思いをさせて。
許されることではないけど。
あなたは愛を知って生きて」