えっと...教科書、教科書..
あったぁー!
よし、行こっ

そう思って教室から出ようよしたら、誰かが急いで走って行った

「きゃっ!」
「あっ!ごめん!大丈夫?」

この人...あ!同じクラスの桐山春輝くんだ

「う、うん。大丈夫だよ!桐山くんは大丈夫?」
「良かった..俺は全然大丈夫!
てか、名前覚えててくれたんだねっ」

桐山くんはそう言ってニコッと笑った
ちょっと..キュンってしちゃうかも...なんて

「も、もちろんだよっ!同じクラスだし、バスケ強いってよく聞くし!」

そう。桐山くんはバスケ部で、かなり強いらしい
まぁ、まりやから聞いたんだけどね笑

「ははっ!でも、俺なんてまだまだだよっ」

そう言った桐山くんの顔はどこか寂しげで...

「桐山くん...」
「でも、佑斗には負けらんないから、ねっ」

元気に笑うその目はキラキラと輝いていて、夢があるんだなっていうのが伝わってくる

「そかっ!じゃあ、頑張ってね!」
「おう!サンキュー!」
「う、うんっ!」

やっぱり、笑った顔にキュンとする
この気持ち...なに?
桐山くんの後ろ姿を見てそう思う


もしかして、これが“恋”って言うのかな...