新しい生活に由宇は胸を躍らせていた。
少し前の由宇では外に出ることも、ましてバイトなんて考えられなかった。
しかし由宇は目に見えない何かに導かれているのを感じていた。

バイト初日、内気だが要領のいい由宇は仕事に慣れていった。
店長にも先輩にも気に入られ、霧が晴れるように由宇は元気になっていった。


今なら何でもできる!


バイトを始めて三日目。
休憩中に控室で休んでいると急にドアが開く。


『あれっ?新人さん??』