ここはハウスと呼ばれる寮。

彼らのハウスは学生だけが入ることができる。

全員が良峰中学の二年生だ。

この街は全体がシェアハウスとして売り出されていてそれを町ごと買い取ったのが我が良峰中だったのだ。

まぁ街全体が寮になっているのだ。

寮制度は二年前から始まった。彼らの入学当初からだ。今はまだ選択制で自宅で生活するか寮で生活するかを選べる。

問題が起きれば途中からの変更も可能だ。

寮内の振り分けは本人の希望を中心に問題が起こらないであろうと予測された5人組で分けられている。

寮生活希望者が増えるとまた割り振る人数が増える。

寮は街に30軒ありその全てが4階建ての1フロア5部屋で1階が風呂やキッチン、リビングなどの共同スペースになっているので15人が入れる形になっているのにも関わらずこの人数だ。

現在二十八館までが生徒に割り振られるシステムになっていて2年に1回組み替えられる。残りの二館には教員が過ごす場所となっている。

まあ1年で組まれるから2年に組み換えのなるか3年に組み換えになるかの違いだけだ。

ちなみに五館は二年での組み換えでこのメンバーになってからまだ一ヶ月だ。

彼らは自分達流のルールを作り上げ家の中の家具などを自分達の趣味に染め上げていった。

家は真ん中に仕切りがあって玄関から右側が女子、左側が男子だ。

1階もキッチンが3つ、風呂が2つ、リビングが1つだ。階段は家の両端についている。2階から降りてきた廊下の突き当たりが玄関になっている。1階の構造は左右対称で端から風呂とトイレ。それにならんでキッチン。洗面所は風呂についている。キッチンの正面にリビングに入るドアがある。リビングに入って男子側から見て左側に共同キッチン。右側にテレビとソファ。真ん中に大きなテーブルが置いてある。

そして今日、6人目の生徒が来ることになっている。

転校生の女子なので第五寮館、別名五館3人目の女子となる。

今五館には二人の女子と三人の男子がいる。

男子は矢島智明(やじまともあき)、小八木俊(こやぎしゅん)、月田昌也(つきたまさや)。女子は遠島彩音(とおじまあやね)、佐藤彩(さとうあや)。

そして新たに来た彼女の名は。