「そうだ!なっちゃん!今度私の高校の文化祭おいでよ!チケットあげるから!風雅くんもなっちゃんに会いたいと思うし来てよ!楽しいよ!」
「…会ってどうするのよ……。」
「え?」
「あ…ううん。ごめん、その日予定あるから行けないや。ごめんね。」
「そっかぁ。それならしょうがないね。じゃあまた今度遊ぼうね!」
「うん…。」
「じゃあばいばい!」
「ばいばい…。」
私がそう言うと優花は走って帰っていった。
『今度私の高校おいでよ!風雅くんもなっちゃんに会いたいと思うし!』
優花に言われた言葉を思い出した。
風雅が私に会いたい? そんなのありえない。
私が風雅のこと好きって気付いてあざ笑ってるの?
2人でいるところを見せつけたいの?
だめだ……忘れるって決めたのに。
一歩踏み出すって決めたのに。
もう考えるのはやめよう。