私…死ぬのね…。


バキッ!!


カシャン…


な、何?!


うっすらと目を開ける。


…あれ、私、刺されてないわ。


前を見ると通り魔は刃物だけ残して消えていた。


た、助かったのね。


「おい!委員長大丈夫か?」


…え。


「永瀬…健?」


なんで…。


はっ


「ちょ…そのケガ…」


永瀬健の右腕から大量の血が流れている。


どうしよう…。


私を助けたせいだわ。


「早くっ、救急車っ。」


「おい。」


「で、電話っしなきゃっ。」


頭が真っ白になって何も考えられなくなる。