あなたはそうじゃないかもしれないけど、私は毎日好きが募ってどうしようもないんだから。


「っ健には関係ないわ!さようなら!」


私はそう言って走り出した。


だめよ。


だめよ、今泣いちゃ。


ぐっと下唇を噛んで涙を堪える。


「理子!待てよ!」


「イヤよ!ついてこないで!」


後ろも振り向かずに言った。

お願いだから、もう。これ以上辛い思いをするなんてイヤなの。


ポツポツと私の涙と、降り出した雨が地面にシミをつくっていく。