「ちょ、やっぱ寝てろ。氷貰ってきてやるから。」


私が考えていると永瀬健は私を寝かせ、氷を貰いに行くため立ち上がった。


仕切りカーテンをフワッと開けて出ていこうとする永瀬健。


やだ…行かないで。


くんっ…


自然と私の手は永瀬健のシャツの裾を引っ張っていた。


「…いいんちょー?」


永瀬健の戸惑ったような声が聞こえる。


チラッと永瀬健を見ると、顔を真っ赤にしてこちらを振り向いていた。


手を口にあてて照れているのを隠しているようだけど、私を見る目は逸らさない。


伏せ気味の目に少しドキッとする。


…ん?


今更だけど、さっきの行かないでってゆーの、声に出てたんじゃ…。