side 山添最愛





「……いってきます。」





初めての登校は、気乗りがしない。





九月一日



午前、七時。





「このバスに乗るんだよね……。」





バス停にある待ち椅子に座ってバスを待てば、バスは少ししてやって来た。





人は思ったより少なくて、席のほとんどは空席状態。








「丘川〜、丘川〜。」





そしていつのまにか、バスは丘川に着いていた。





「ありがとうございました。」





御礼を言ってバスを降りると、道路を挟んだ向かい側にある小さな学校が目に入る。




あれが、丘川高校。