「雛ちゃんとアオイ……付き合ってるんでしょ?」
自分で言ってツラい。
さっきアオイが好きと気付いたところなのに、もう失恋?
「……はぁ!? なんで俺が、あんな奴と……!!」
“有り得ねえ。”
そう言いながら、アオイはゆっくりと私の上から体を起こす。
「どうしたらそんな間違いを起こすんだ。」
そして私の腕を引き、アオイはまた私を膝に乗せるように椅子に座る。
「だって、さっき二人……。」
「さっき?」
「バスの中で二人……キス、してたじゃんか……。」
「……。」
「…………。」
「……は、ぁああ!?」
耳、痛い……。
私の耳元で、大声で叫ぶアオイ。
うぅ、鼓膜破けそう……。