見えるのは、理科室の天井と
少し頬を赤く染めた、アオイの顔。
少ししてようやく、自分が理科室の机に押し倒されてることがわかった。
「……答えないなら、俺の良いように考えるけど。」
アオイが私の頬に手を添える。
ただでさえ近いのに、アオイはどんどんと近づいて来て……。
心臓が、もたない……。
あと少しで、唇同士が触れそうというとき
私は慌てて、それを制した。
「ひ、雛ちゃんが泣くよ!!」
「……は?」
アオイの吐息が、鼻にかかるほどの近い距離。
私の言葉に、アオイは訳が分からないみたいな顔をする。