「俺が、最愛を守る、って。」
マンタに応えるよう、ジッと眼を見て言った。
マンタは奥歯をグッと噛み締め、次に柔らかな視線で、
「……アオイ様には敵わねえな。」
苦笑い。
「当たり前だ。」
村にある最愛の家を見れば、最愛がちょうど、あの大きな窓のある部屋に入って来たところだった。
「アオイ様!!」
そんなとき、大声を張り上げたのは、今まで一度も声を出さなかったヒルナ。
「なんだ?」
今まで俺達の周りを飛んでいたヒルナは、ゆっくりと俺の目の前にやって来る。
「僭越ながら、お願いします! あたしに……あたしに、血を分けて下さい!!」