涙が溢れてくるのがわかる。


お願い、先輩。

こっち向いて。


私の思いが伝わったかのように先輩がゆっくりと顔を上げる。


私と視線が交わる。


先輩が目を見開く。

あれは驚いてる顔かな。


『だ、い、す、き、で、し、た』


大きく口を動かして伝える。


先輩は視力がいいから見える。

私はそう伝えて微笑む。


「三浦!!お前そっから動くなよ!!」

必死な顔でそう言った晃先輩は走り出す。


まさか…嘘でしょ?

来る気なの?


無理無理無理無理!!

今は顔合わせれない!!