「ごめん。待たせちゃったね。」 私は荒い息でそう言った。 「全然大丈夫。俺も今きたところ。」 明らかに誰だって嘘だとわかる。 嘘が下手だっつーの!私は心の中でそう言った。 「そーなの?やっぱりきと優しいね。惚れそう。」 私は冗談半分でそう言った。 「ありがとう。」 りきとは照れながらそう言った。 冗談でも言わなければよかった。と今、後悔している。