090******** 連絡ください。
と、紙切れには書いていた。
日下は全く興味がなかったため、
ゴミ箱に紙切れを捨て外へ出た。
今日の晩御飯どうしようかな、などと考えながら歩いていくと、
普段気づかなかったが、こじんまりとした喫茶店が視界に入った。
普段なら入らないところだが、珍しくはいることにした。
手動のドアを開けると、チャリンチャリンと可愛い音色が音をたてる。
カウンターに女性が一人、皿洗いをしていた。
その他にウェイトレスの姿などはなく、
どうやら彼女一人が働いているようだ。
「すみません、コーヒーもらえますか」
声をかけると、女性はびっくりした様子で、
慌てて蛇口の水を止めた。