コーヒー片手に、先程のハガキを見つめる。

行ったところで、会って嬉しい相手もいなければ、
酒を交わしながら雑談したい話などない。
それならいく必要などないな。と、日下は思った。

幸い、参加しない場合の連絡は要らないようだ。

それならそのまま行かなければいいのだから、
なにもめんどくさいことはない。

ハガキをテーブルの横にあるゴミ箱に投げ捨てた。


すると、同じタイミングで、電話が鳴った。

「もしもし、日下です。」

電話の相手は、同級生の坂野だった。