風が冷たい日曜日の夕方。
季節はもうすっかり冬を迎えていた。
日下は珍しく休みだった。
日曜の休みなどそうは取れないが、
だからといって特別な用もなく、
退屈な一日を過ごし、日下は家に帰ってきた。
強いて言うなら、日下は映画を見るのが大好きで、
日曜日の人混みは苦手なのだが、
好きな洋画を見て満足していた。
家に着き、郵便ポストを見ると、
ハガキが一枚入っていた。
「日下透様 同窓会の知らせ」
と、綴られてある。
12月21日(土) 居酒屋 てんや
集合時間 20時
参加する方は西村に電話ください。
090********
と、記載されていた。
はあ、と一息ため息をつき、部屋の扉を開けた。