────その後30分程話をしたあと私たちは家に帰った。

「龍くん、ありがとう おやすみ!」
「あぁ、おやすみ……」

暗くて、表情はあまり見えなかった。
手を振って、家に入るまで龍くんはいてくれた。

ふと玄関扉を閉める時に少し光が当たって、辛そうな顔をしているように見えた。

「龍くん?」
「ん? どうした?」

もう一度よく見ると笑っていた。

気のせいかな……?

「なんでもない、おやすみ」

もう一度手を振って扉を閉めた。