学校から帰る途中、松田にからかわれた。
「廊下に立ってみる?」
って清美ちゃんに言われたのが相当笑えるらしい。
松田「しっかし、お前がなぁ~
笑えるぜっ!!お前も反抗期だな!!」

本当にこの男、気分屋だ。昨日あれだけ絡んだくせに、
友達面か。

聖人「もういいだろ。今日は帰ってさっさと寝るんだ。」
松田「そうつんけんするなよ。明日も期待してるぜ!!」
といってさっさと行ってしまった。


聖人「くそっ!!」
なんなんだあいつは・・・!
そう思いながら家に向かって聖人は歩き出す。
ゼルエル「おや、こちらから行くつもりが、あちらから出向いてきたようです。」
聖人「!!」
後ろを振り向くと、夕日を背中に清美ちゃんが立っている!!

清美「聖人君、だめじゃない・・授業はちゃんと受けてくれなきゃア・・・」
なんか最後のほう聞き取れなかったが、様子がおかしい!!

ゼルエル「正体を現しますよ。」
聖人「・・変身するとか・・?」
恐る恐る聞く聖人。
ゼルエル「変身はしません。あくまであのままです。
しかし気を抜いてはなりません。人間に近いというだけで、人間では
ありませんから。視覚・嗅覚・・人間に備わる感覚・能力よりはるかに
高い水準で備えています。
瞬発力などは動物よりもあります。下手をしたら即死するかもしれません。」

おいおい、さらっと恐ろしいことを。
聖人「そんなのに勝てるのかよ・・。」
ゼルエル「自分に与えられた力を信じなさい。」
聖人「信じるものは救われるってか・・!!
で、どうやって戦う?」

ゼルエル「来ましたよ!!!」
そうだよ、いつまでも待ってくれる訳ないよな。
そう聖人は思った。
もう目の前に清美ちゃんが・・!

すごい形相で殴りかかってきた!
聖人「(あれが清美ちゃんかよ・・もうホント別人だな・・!)」
思いっきり横に飛んで転びながらよける聖人。
間髪入れずに振り返り聖人に腕を振りおろす!!
清美「ヴヴううっ・・・・」
聖人「うわぁっ!!」
とっさに避けるが避けきれない!!

聖人の頬が切り裂かれ、血が出てきた・・!!
聖人「くそっ!!このままだと本当にやられる!!」
ゼルエル「剣の形を想像しなさい!それだけで剣が形を成すことができます!!」