ゼルエル「(ここはおとなしく授業を受けなさい。学校が終わり次第
また策を考えましょう。)」

聖人「(・・解った。ところで「人形」からはゼルエルの姿は?」
ゼルエル「(はい。見えています。貴方が私から選ばれた事も今日
理解したでしょう。近いうちに必ず行動を起こします。
犠牲が出ないうち手を打ちましょう。)」

その日は何事も無く5時間目まで終わった。
ちなみに聖人は部活動に生徒会に学生生活は忙しかった。
そして終われば塾通い。毎日疲れて当然だ。

聖人「しかし清美ちゃんが・・・。信じられない。」
ゼルエル「戦う理由になりませんか?」
聖人「弔い合戦てか?
でも俺でなくても・・・・。」
たとえ「人形」でも、清美ちゃんのカッコをしている者と戦うのには
さすがに抵抗あるだろう。

ふと・・・
聖人「どうして俺が選ばれたのか、汚れの無い者って?」
ゼルエル「貴方は母親から、常に正しいことを行いなさい。と
教えられて育ちました。今は成長に伴う反抗期で、周りの人間に合わせたい
という強い気持ちから悪いことを積極的にしようとしていますが、
心根は直で、正義を行うに値する人間と判断しました。
今すぐには難しいかもしれませんが、必ず「義」を理解し、
行動するでしょう。母親に感謝しなければなりません。

汚れないというのは、貞操が守られている状態です。
そして、自ら悪い事柄に手を染めていない状態です。
人は生まれながらに罪を背負っていますが、自ら罪を重ねるものに
義を行う事はできません。

この「義」と「信仰」によって大きな力を得るのです。」

聖人「確かに母さんはいつも{善い事をしなさい。人には優しくしなさい}って、
俺に教えてくれたけど・・。それを実行するはすごく大変で、
下手をすればいじめられてしまう事だってあるのに。

でもそんな風に優しくしてくれる母さんが大好きだったなぁ。・・
そっか、俺まだ汚れの無い状態なんだ・・って!!
貞操!?」

ゼルエル「そうです。もし間違いを犯したら、すぐに何かが起きるということは
ありません。ですが、力は失われるでしょう。」
聖人「じゃあ彼女ができて・・それで・・あの・・・・。」
聖人はなんとなく顔を赤らめた。