聖人「うん。でもあまり無理をすると後で大変だからな。」
聖人自身ももう少し上を目指せる自信があったが、戦いが続くとなれば
勉強する暇がないかも知れない。
だから星稜を選んだのだ。

遙「にっひっひ~、あたしも星稜受けるんだよ~。」
腰の後ろで手を組みながら、また聖人の顔を覗き込む。

聖人「そうなのか?」
遙「うん!!」
遙の笑顔がはじける。
聖人はなんだかんだでかなりうれしかった。
遙「ねえ、HR始まるから、行くね?」
そういって遙は廊下を駆けていった。


これが本当の日常だ。
今この瞬間は戦いを忘れて良いんだ。
そう聖人は強く思った。

受験の日が迫る。
みんな必死だ。私立高校で早めに推薦で受かっている者以外は特に。

自分は・・・特になりたいものもなくただ受験を漠然とする。
みんな将来の夢とか持っているんだろう。
羨ましい。

とにかく、今は星稜に受かることが一番近い目標だ。
最近は戦いもないし、受験勉強に専念できる。
聖人は勉強を一生懸命できることをはじめて喜んだ。