短かった冬休みも終わり、3学期が始まった。
みんな進路に向けて勝負どころだ。きっとみんな今は受験のことだけで頭が
いっぱいだろう。
ちなみに、この中学3年という時期、自分は人形と戦って来たせいか
ちょっと攻撃的な性格になった気がする。

久しぶりの学校。もう少しでこの学校ともお別れだ。これっていう青春を感じた
事もないが、みんなと離れ離れになるのはちょっと寂しい。
「はあ・・・。」とため息をつく聖人。
ゼルエル「どうしたんですか?」
聖人「んん?いやあなんかいろいろ考えちゃってさ・・・。
受験の事とかさ、将来のこととか・・・。なあ、いつこの戦いは終わる?」
ゼルエル「残念ながら、いつとは・・・。」
聖人「そうだよな。」
頭の後ろに手を組みながら聖人が答える。
ゼルエル「でも安心なさい。戦いが終われば、私が悪いようにはしません。
だから今は戦いに集中してください。難しいのは重々承知していますが・・・。」

聖人「わかったよ。」

ゼルエル「ありがとう。」

教室に向かう聖人に後ろから声をかける女性徒がいた。
「お~い聖人~!!」
ぶんぶん手を振ってこちらに走ってくる。
聖人「遥!!」
ちょっとびっくりしてしまった。最近あまり学校で話すことがなかった
から、大声で声をかけてくるなんて・・・・眼鏡の真ん中に中指をあてて、
冷静を装った。
遙「ひっさしぶり!!元気してた?家で干からびてるんじゃないかと
心配してたんだぞ?」
聖人の顔を覗き込みながら遙が言う。
っていうか顔近い!!
聖人はすっかり顔を赤らめてしまった。
聖人「うっ・・ま、まあ元気だったぞ。遙こそ勉強はどうなんだ?」
遙「うっ・・・。」
遙は一歩退いてたじろいだ。
遙「そ、その話はまた・・。聖人は星稜高校を受けるんだよね?」
聖人「ああ、そのつもりだ。」
遙「聖人ならもう少し上を狙えるんじゃないかな?」