聖人「でもさ、ゼルエルみたいのだったら別に人形なんて
使わなくてもさ、各国の偉い人を操作しちゃえばいいじゃん?」
ゼルエル「そうですね。確かにそうなのですが、考え方に干渉するのは
意外と効果が薄いのです。私たちでも直接乗っ取ったりはできないんですよ。
「命」同士の隔たりは想像以上に深いのです。」

聖人「・・・そうか・・・・。話変わるけど、「神霊力」はイメージがつくものなら
大体扱えるんだよな?」
ゼルエル「そうです。ただし、イメージする時にいかに具体的に想像できるかが
大きな鍵になります。例えば傷を治すときには、「傷口」がふさがるイメージを
細かくイメージします。細胞組織が傷口を修復していくイメージをするのです。
「炎」を扱うなら、その温度や明るさや音まで具体的に・・・です。」
聖人「なるほどね。。。。ということは体験していないことは扱いが
難しいって事?」
ゼルエル「そのとおり!!よくわかっているではないですか。」
ゼルエルは満面の笑みを浮かべて聖人をほめた。

聖人「ブえっくしぃ!!」
ゼルエルが聖人をほめたかと思うと、聖人は思いっきりくしゃみをした。
長湯をしていたのがよくなかったらしい。
聖人「そろそろ出るよ・・。。」
よっこらせとちょっと疲れ気味に風呂から出る姿が、ちょっとかわいらしかった。