さて、それから3日後の事。
塾が終わり、聖人は夕食を近くのスーパーで買っていた。

聖人「はぁ、今日は料理作るのめんどくさいなあ・・・。」
ゼルエル「ではいつものカップラーメンですか?」
聖人「う~ん・・。それもちょっとなあ。」

聖人は料理が得意ではあったが、塾のある日に料理を作ることに非常に面倒を
感じていた。
ゼルエル「聖人は何の料理を作るのが得意ですか?」
聖人「う~ん・・煮物系かな・・・肉じゃがとか筑前煮とか・・・」
ゼルエル「ふふふ・・そこら辺の女子より料理作れそうですもんね。」

ゼルエルが満面の笑みで聖人に話しかけた。

聖人「そうかもな・・・。」
聖人は手に取った豆腐を眺めながら答える。

聖人「最近は豆腐もネーミングが個性的だよな。”豆腐総長”だって。
こういう名前だと一度は買ってみたくなるよな。」
手に取った”豆腐総長”を買い物籠に入れる。
パッケージには暴走族の総長を思わせるイラストが書いてある。

ゼルエル「聖人・・意外な選び方をするのですね。もっと実用的とか
合理的とかそういうのが好きそうですが・・・・。やはりまだまだ子供ですね。」
聖人「うるせぇ。」

聖人「(今日は豆腐の味噌汁と焼き魚にしよう。)」
今日の献立が決まった聖人は、スーパーを後にする。

受験のこと、恋愛のこと、将来のこと、これから来る戦いのこと、
そんな事を考えながら聖人は家路についていた。


ゼルエル「!!聖人!!」
聖人「どうした!?」
突然聖人に話し掛けるゼルエル。
なにやら緊迫した様子がびりびりと伝わってくる。
住宅街の道路、街灯が照らす歩道に、人影がある。

聖人「ドールか!?」
ゼルエル「そのようですね・・。」

人影がこちらに近づいてくる!!
聖人は「剣」を組成する準備をはじめていた。
聖人「あれ!?」
聖人はちょっと目を疑った。