聖人「えぇ、必殺技とかないの?」
ゼルエル「必殺技なんてないですよ。戦いの最中に技の名前を叫びながら
戦う気ですか?」
ゼルエルは少し笑いをこらえているかの様にも見える。自分も冷静にその
姿を考えると、少し恥ずかしくなってきた。

聖人「ん、んなことないよ。」
と聖人はむくれた。

ゼルエル「無理に技で倒そうとか余計な事は考えなくても大丈夫ですよ。
私がついているではありませんか。」
聖人「でも戦いの時にはノータッチなんだろ?」
ゼルエル「いつでもそばに居て力になりますから。」
そういってにっこり微笑んだ。

ゼルエルの昔話と、なれない剣の扱いで、聖人はなにか一気に疲れてきた。

聖人「まあいいや。今日はもう寝るよ。」
ゼルエル「そうですね。たくさん話しましたね。」
聖人「ああ、戦い方、明日も教えてくれよ。」
ゼルエル「もちろんですとも。」
聖人「お休み。」
そういって聖人は風呂も入らずに布団をかぶって寝てしまった。



・・・・・
ゼルエル「でも、少し心を開いてくれるようになったのですね。
うれしいですよ。聖人。」

そうして夜が更けていった。