ゼルエル「蛇は巧みな言葉を使い、{全ての木から食べてはならないと神から云われたというのは本当ですか?}とエバに聞きました。そう聞かれて、
園の真ん中にある木から食べてはならないと神に云われたことを蛇に伝えるのです。
そして蛇は、その木から食べれば神のようになれる。と偽りを教えました。」
聖人「ふんふん。」
ゼルエル「そしてそのことを神が知っていて、神がそうなると困るから
神がうそをついていると、そう蛇が言ったのです。これが最初の{うそ}になりますね。」
聖人「へぇ、記録上最初のうそ。」
ゼルエル「記録上ではありません。{うそ}という行為が初めてだったのです。」

ゼルエル「神はエバとアダムが禁断の実を食べたことを知り、
非常に深い悲しみを感じました。
そして人間は罪を背負い、「死」ぬことになったのです。」
聖人「ん~スケールのでかい話だねぇ。」
ゼルエル「アダムはそれから約900年以上生きそして死にました。」
聖人「きゅ、900年!?」
ゼルエル「そうです。もともと人間は永遠に生きるはずでしたから。
しかし神の日で言う「一日」は生きられませんでした・・・。」
聖人「神の日で言う「一日」って?」
ゼルエル「人間の時間で言う「千年」です。神は始まりがなく終わりの無い方
ですから、人間の千年は一日の様なのです。」
聖人「へぇ、さすが神様。」

聖人はゼルエルの難しい表現の昔話に飽きてきていた。

聖人「ね、剣の使い方、教えてくれよ。」

ゼルエル「話はもういいのですか?まあいいでしょう。毎日少しづつ教えましょう。」
聖人「おしきた!」

聖人は自分に備わった特殊な「力」を早くマスターしたかった。
ゼルエル「では、ちょっと表に出ましょうか?」