少しだけ、自分の中の真っ暗闇に白い光がぽつりと落とされた気がした。



そして、それは段々と私を侵食する様に広がって行った。


怖かったんだ。


琥珀だけじゃなくなる事が。
琥珀しかいなかった私なのに。



先生を好きなんだって自覚した時。


無意識にピアスを触るのすら、私は裏切りだと思ったんだ。



引っ越しさえすれば、きっとまた琥珀を見るだけで済む。
そう、思ってた。


でも、それは違ってたんだ。



前へ進んでいいんだって。
それは裏切りなんかじゃないんだって。