琥珀に会いたい。
どうしたら琥珀に会える?


いつの間にか、数ヶ月経ったよ。
あっという間だった。


毎日琥珀を想い出して、何度も何度も後悔するんだ。



そして、何度も自分を責めるんだ。
どうして、私は死ねなかったのって。



ああ、そうか。
私が死ねばいいのか。



目の前にあったのは、カミソリだった。


それで躊躇なく手首を切った。



血がたくさん浮かんで、滲んで来て。
……何で、生きてるんだって思った。



何度も何度も手首に線を付けては、同じ事を思った。



死にたくて死にたくて、だけど死ねなくて。


右耳の赤いピアスを触っては、奥歯を噛み締めた。
涙なんて流さない。
私は笑わない。
泣かない。

何かを見て、感動する事もしない。


私はもう、人形でいいよ。
感情のない人形。


琥珀だけを想う、人形。



気付けば私は、感情を一切表に出さなくなった。
そして、いつしか癖の様に桜を見上げる様になった。

琥珀がしていた様に。