琥珀を、殺してしまった。
一緒に死にたかったのに。
それなのに、私は琥珀を殺してしまったんだ。
私だけが生き残ってしまった。
琥珀だけが全てだったのに。
琥珀がいなくなった私は、これからどう生きればいいの。
笑うなんて出来ない。
何かを見て、嬉しいって思う事も。
全ての感動すら、琥珀を裏切ってしまう。
琥珀は私だけを望んで、死んでいったのに。
私との、あっちでの“未来”を待っていたのに。
もう、琥珀の笑顔を見る事が出来ない。
もう、見れないんだ。
琥珀。
琥珀。
ぎゅうっと下唇を噛む。
血が出たって構わない。
私には涙を流す資格なんてないんだから。
それからの私に希望の光なんてモノは一切なかった。