「俺は玲織奈の一番でなくてもいい。
だけどさ、俺の一番になるのはいいでしょ？」
キラキラとした、綺麗なその涙が俺の手に溜まって行く。
分かりやすく、顔を歪めると小早川は震えた声で嗚咽を漏らす。
ああ、そんな小早川も愛しい。
「せ、んせ、だって、いつ心変わり、なんて」
「バーカ。誰が最初から心変わりするつもりで告白するんだよ。…怖い？」
「……う、ん」
「いいよ、じゃあ、今すぐにでも入籍しようか？」
「はっ！？」
「市役所行く？しまってても大丈夫、貰えるとこあるから。車あるし」
「え？」
「俺も小早川もすぐに結婚出来る年齢だし。
いや、本当にしなくてもいい。
俺の欄だけ書いて渡しておく。
離れたらきっと不安だろ？変わらないって胸を張って言えるけど。
それだけじゃ、今の気持ちの証拠にはならない？」
「せ、んせ」
「永久。な、が、ひ、さ。呼んで」
「……、ながひ、さ」
「ん。玲織奈、愛してる」
「っ、うぅ、」
