いつの間にか、季節はすっかり夏へと移り変わっていた。
暑い日が続き、体調を崩す人が増えていた。
そんなある日……
「杏子、お前今日から斎藤と同室になれ」
「へ?」
突然の話に、間抜けな声が出てしまった。
私の隣に座っている斎藤さんも、ポカンとしている。
2人して呼び出されたから、何かと思えば……
何言い出してるんですか、土方さん!!
「隊士の数も増えてきたしな。
正直、部屋が足りてねぇんだ。
で、悪いんだが、杏子にだれがと同室になってもらおうと思ってな」
「はぁ……」
「それで、考えた結果、斎藤が色んな意味で1番安全だと思ったんだ」
そ、そう言われましても……
チラッと斎藤さんを見てみると、先程とは違い、真面目な顔で土方さんを見ていた。