1:30が近付く・・
彬は7階からの夜景を見て、「綺麗だね」と言った。
これで最後なんだろう。彬と見る夜景は・・・


切なくて・・切なくて
どうしようもない


涙が溢れる・・でも彬の悲しい背中を見たら泣くことも出来なかったの。


こんなに胸が張り裂けそうで、痛い・・苦しい・・・こんなにも愛してるのに・・私の思い、伝わらない。2度と。一生。


1:30。
「そろそろ帰ろうか・・」「そうだね・・」

そして私達は離れた。

ドアの前、「じゃぁね」「うん。おやすみ」


ドアが閉まる瞬間・・
「嫌・・嫌・・嫌」

その気持ちだけで、どうしようも出来なくてドアが閉まる。


私はフラフラと、エレベーターへと向かう。

エレベーターが来る。乗った瞬間、立っていられなくて、膝を着いて泣いた。1階しか違わないから、泣いても、すぐ階に着く。足が縺れる。今にも崩れて倒れそうな私は壁つたいに部屋まで歩いた。
部屋に入る。悲しみが溢れ出て、泣き崩れた。
涙が枯れるまで泣いて、泣いて、泣いて、私の頭には、もう「死にたい」と言う感情でいっぱいでカミソリを手にして手首を切ろうとしたんだ。

でも手首にカミソリを当てた瞬間。
「私が死んだら、彬は苦しみながら生きなきゃいけないの?」

そう思ったら、カミソリを手から離してた。


私は結局、生き地獄を選んだんだ。

だって彬が苦しみながら生きていくのだけは嫌だから・・・


でも、それでも、やりきれない思いで、私は泣き続けた。

泣いても元には戻らないのにね・・・


彬・・・


どうして、こうなったの?私が怖くて拒まなければ、朝まで一緒に・・ずっと一緒に・・・
いれたんじゃないのかな

悔しい・・・切ない・・そんな言葉で片付けられるのなら、どんなに楽だろう・・・


一睡も出来なかった。
でも私は朝一の授業で、バスを待ちに、ロビーへ。彬に会いたい・・?会いたくない・・?
複雑な思いで・・・
でも彬は来なくて、どこかでホッとしてる自分もいて、バスに乗り込んだ、バスの中、私は外を見てた。いつも彬と見てた風景を。


頬を涙が伝う・・・


彬・・・名前を呼んでも戻れない・・・

もう戻れない。