「僕の名前は...」

ピピピピッピピピピッ!

!!!

バサッ!

夢?すごく懐かしいような夢だったな...

さっきの夢は何だったんだろ?あの男の人の名前は...

ダメだ思い出せない。

「ところで、今なん時...って...えっ!?うそ!?もうこんな時間?!急がないと遅刻しちゃうよー!!!」

やばい!寝すぎた!入学早々遅刻はやばい!!ご飯食べてる暇もないじゃん!

「行ってきまーす!」

「待ちなさい!春華!お弁当忘れてるわよ!」

お弁当...?あっ!!!

「ごめん、忘れてた!ありがと!じゃあ、今度こそ行ってきまーす」

「行ってらっしゃい」

やばい、やばいよ遅刻するっ!!!

近道して行こうかな?確かこっちに行けば速かったはず...

って、うわぁっ!!!

バタンッ!!!

痛た...こけちゃった。
うー、血ができきちゃった...
ジンジンする

「仕方ない少し休憩しよっと」

ふぅ...朝から急ぎっぱなしで疲れたなー

「入学式にはもってこいの天気だね!」

私の名前は霧島春華、今日から高校1年生
見ての通り入学式に遅刻しそうなんです...トホホ

それにしても今日の夢は何だったんだろ?あの女の子は小さい頃の私だったよね...?

ヒラヒラ...

ん?
これは、桜の花びら?

「この階段の上からだ...」

行ってみようかな?

それにしても、長い階段。
でも、私前にもここに来たことあるような

気のせいかな?

ここには高校生になってから引っ越して来たし来たことなんてないよね?
でも...

あ、あともう少しだ!

ふぅ...着いた
ここ神社だったんだ

ザァァ...!

うわっ!すごい風!

「すごい風だったなー
うわぁ〜!!!桜だっ!立派な桜の木。」

本当にすごい...
こんなの言葉で表すとしたら...

「綺麗...」

本当にこの一言だけで十分なくらい綺麗。

「綺麗だよね。」

えっ!?

だ、誰?

「えっ?」

え...?

なんで?

なんでこの人がここにいるの?

だってこの人は夢で見た人と同じ...

それに私を助けてくれたお兄さん...

ちょっと待って、私を助けてくれた?

自分で言ったけどやっぱりここに来たことがあるの?

この人と会ったことがあるの?

「ねぇ、君、桜は好き?」

桜?

「わ、私は...」