『えっと…』

口ごもる彼に視線を戻すと、そこには困惑した表情をうかべながら私とコーヒーを交互に見る彼の姿。

私はそんな彼からテーブルへと視線を落とすと苦笑いを浮かべながらそれを見た。

そこには一杯しか淹れられていないコーヒー…

こんなの見たら誰だって困るはず…

私は少し目を細め、湯気の立つそれを見つめながら口を開いた。