開かれた扉の向こう側には、遠慮がちに微笑む彼の姿…

私は黙って彼から視線を逸らした。

『入ってもいいかな…?』

『どうぞ。』

優しい声で訊ねてきた彼に私はそっけなく返事をした。

そして視線を合わせることなく、彼をソファーへと誘導した。