どのくらいそうしていたのか…。

落ち着きを取り戻した私は彼の手をそっと肩から放し立ち上がった。

そしてデスクへと向かい引き出しを開けるとあるものを手に取った。

それはずっとデスクの奥にしまい込んでいた大切な宝物で、

私はそれを軽く握りしめるとクルっと踵を返し彼の元へと戻った。