「痛い痛い痛い痛い〜っっ」
「痛くないでしょ」
「痛いんだってば、」
「海未お嬢様っ、そんなんじゃダメですよ、」
「何言ってんのっとにかくやめて!」
「体硬すぎだよー?」
「うるさいなぁっ、しょうがないでしょっ」
わたしは絢瀬海未。
もうすぐ、近づいているダンスの発表会に向けて、練習している。のですが・・・
「ち、ちょっと本当にやめて!」
「それじゃできないよー?」
6歳くらいからずっと一緒、いわゆる幼なじみの、大森昌也(年下)に邪魔されて、
邪魔っていうか、わたしが体硬いのをいいことに、さっきから背中を押してくる、泣。
痛いって言ってるのに。

あ、わたしは16歳、高校1年生で、昌也くんが15歳で中学3年生。
昌也くんは、ムードメーカーで、しょっちゅうおもしろい事を言って、
恋人とか、ではなくって、なんか、友達として、そういうところも、いいなって、好きだなって思ってる。
あ、絶対に恋愛関係はない!・・・と思います。