藤原柊斗。

私の幼馴染み。

母親曰く2歳からの付き合いらしいけど、そんな昔のことは記憶にない。

多分柊斗も記憶なんてないと思う。

いや、柊斗に中1以前の記憶はないのかもしれない。

思い出すのもめんどくさい過去かもしれない。

でも私の中の一番古い柊斗の記憶は、私たちが四歳のときだったと思う。




遠くで先生が説明する声が聞こえるけど、私は目を閉じて顔を伏せた。

眠りの中で、私は古い記憶を呼び戻して再生していた。