私もあとに続き教室に向かった。
席につき後ろを振り返ると黒沢くんが一番後ろの窓側の席に座っていた
本当に同じクラスなんだ…
「何ボーッとしてんのよ。」
「綾子…。おはよ。」
相変わらず今日も美人さんで目の保養になるね
「んで、なんで朝からボーッとしてんの?」
「別にしてないもん…」
「ならいいけどね。黒沢と何かあったのかと思ったわ。」
「……っ!な、なんでもないよ…?」
「ならいいわ。席戻るね。」
私に背中を向けて歩き出す綾子。
違う、なんもなかったわけじゃないのに…
私は、大きく深呼吸をした。
「……あ、朝、黒沢くんのボール拾いしてきた。それで一緒に登校したの。」
綾子の動きが止まり、クルリと振り返り、ニヤリと悪魔の微笑みを浮かべて企んでるように見える
「そういう事だったのね。
昨日の電話の時も嬉しそうに話すし、今だって顔が真っ赤だよ?
もしかして黒沢のこと好きなんじゃない?」