「だーかーら!早く後ろ乗れつーの。 ボール拾いのお礼だからなっ!」 えええぇ!これは世でいう二人乗り。 それが分かった瞬間ぼっと顔が熱くなるのを感じた。 「あ、ありがとう…」 「ちゃんと掴んでろよ」 そして、自転車に乗り学校へ向かった。 少しだけ吹く春風が黒沢くんの髪を揺らして少し赤くなった顔が見えたのは気のせいかな。