「てか、そろそろ時間。学校始まるぞ?」


そう言って腕時計を見せてきた。時計の針は8時を示していた。


「え?!もうそんな時間??私歩きだから間に合わないじゃん…」



「はっ?まじで?お前歩きで登校してんの?」


「だって、自転車……乗れないから…」


「ぷっ、はぁははっ!はっはははっ!」


いきなりお腹を抱えて笑い出した黒沢くん。なんで自転車乗れないことがそんなにおかしい?



「ば、馬鹿にしないでよっ!」


「ごめんごめん!つか、早く後ろに乗れよ。おいてくぞ。」


「へっ?」